Movie Review: 2009年アーカイブ

『2012』&『フォース・カインド』

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■『2012』

 絶対に映画館で観ろ!

 ......というのは、この映画が超大傑作だから、というわけでは全然なく、単に音と映像が全ての映画なので、映画館以外で観ることにビタイチ価値がないからデス。Death。行き着くところまで行っちまったなエメリッヒ。今後DVDで発売されても、たぶん買うだけ無駄。BDでも、本格ホームシアターか何かない限りたぶん無駄。ずいぶん前から散々世界崩壊の危機!的に予告を小出しにして煽ってたような気がするけど、実際観てみると、脳みそを一切使わないぱーぷーな超大作が大好きなワタシですら擁護が困難なレベルのシワなし超大作っぷり。ワタシ『デイ・アフター・トゥモロー』とかはかなり好きなのにこの感想。どーすんのよコレ。
 あ、ストーリーは、太陽からのニュートリノ異常で地球のコアがメルトダウンして超地殻変動が起きるから箱船計画発動!みたいな。あと、そこに家族の危機とかダメ父さんがんばる、とかがアドイン。火山弾がばんばん降りしきる中、飛行機を追いかけて疾走するジョン・キューザック扮するダメ父さんはほとんどギャグのレベルだとおもいます。あと、割といい人だったダメ父さんの恋敵が、この人が生き残ってたらダメ父さん家族が元鞘に収まらなくね?という大人の都合で、終盤あっさりと物語からリストラされるのに落涙を禁じ得ません。ヒドい。というか、あんたらいなかった方がいろいろ丸く収まってるんじゃね?と思えるほどのダメ父さんパーティの超迷惑っぷりが終盤の最大のハイライトです。いやもうどうしようコレ。ただ、箱船デザインはシド・ミード御大らしいのでそこだけは超OK!いやもうどうしようコレ。

movie_THE_4TH_KIND.png■『フォース・カインド』

 アラスカ州ノームで患者の不眠治療に当たっていた心理学者のタイラー博士の、65時間にも及ぶ記録映像を元に再現した再現映像による、ぶっちゃけるとアブダクションネタの実録もの作品。再現ドラマと並べて、実際の記録映像を流してみたり、監督がタイラー博士本人にインタビューするシーンを挿入したりと、半分ドキュメンタリーチック。

 ......なんだけど、はっきり言って、映画の『BASED ON TRUE STORY』ほど当てにならないものはないので、その点は話半分で。つうか実録ものなので記録映像には妙な迫力があるんですが、催眠療法受けた患者が、いきなり器械体操の平行棒演技中の選手みたく、足を横に伸ばしたまま上半身だけ起こして空中浮遊とかしながらシュメール語でわめくとか出来すぎだろう。終いにはタイラー博士の娘がアーブダークショーンされてしまい、警察のビデオがそのときのUFO飛来をノイズ混じりで捉えているのに、そのとき「オーマイガー、人が何かに釣り上げられていく!応援を!」とかばっちりビデオの音声記録にテンパってた様子が残ってる目撃警官の存在は映画の中でも華麗にスルー。最後はタイラー博士自身が催眠療法で空中浮遊&英語とシュメール語で華麗に自問自答。「娘を返して!」「駄目、絶対(シュメール語)」。そしてその場にいた他の二人もろとも即アブダクション。本当だったら超のつく大事件だと思うんだけれど、そこは「半日後に帰ってこれました、その間の記憶はありません」の一言でやっぱり華麗にスルー。絶対コレ真に受けたらイカン類の冗談だろ。まあその点を除けば、実録的な雰囲気はなかなか迫力があってヨイです。怖いし。ところで誰か、映画の中でキーワードっぽく出てきたのにやっぱり華麗にスルーされた「ズンアブー・イーター」のシュメール語訳教えてください......。

『サマーウォーズ』

movie_SUMMER_WARS.png  遠い富山へとやってきてはや幾年、富山にいても、映画を見たくなったら、やっぱり頑張って映画館へと出張っているわたくし。『スター・トレック』面白うございました。『ターミネーター4』微妙でございました。『トランスフォーマー2』は傑作(わし的に)でございました。トランスフォーマー2の後半は米軍PVだがそれがいい。実は調子に乗ってニコラス・ケイジ主演の『ノウイング』とかも観てるぞ!SF映画だと思って観てみたら実は聖書翼賛映画だったでござるの巻。つうか、いわゆるズバコーン系映画でございましたですよ。つうか、この映画の黒幕はやってることが回りくどすぎるよ!わざわざ地球くんだりまでやってきたのに、やってることは幼女に未来の予言させたり、坊やの寝室に忍び込んで黒い石をプレゼントしたりとか、ミステリアスさを重視するあまり手段と目的が完全に逆転している展開に涙が止まりません。あれか、ショタ好きってやつか!?やめるんだ!白人の子供は異常に劣化が早いんだぞ!『ホーム・アローン』のマコーレ・カルキンとか、今じゃ金髪のスティーブ・ブシェミみたいなツラになってるんだぞ!考え直せ!いやまずお前が落ち着け。

 それはさておき、割と近所にシネコンがあるので、富山でのムービーライフも基本的には問題ないんですが、困ったことに、エヴァ新劇場版:破と、今回のお題であるところの『サマーウォーズ』は、ワタシの足の届く範囲で遠くに2カ所しか公開してなくて泣けるのです。破はセラエノ再起動のために大阪帰ったときについでに観てきましたが、破上映前の予告でワタシのムービーセンサーの針が振り切れて俄然観たくなった『サマーウォーズ』にしたら、そのためだけに大阪戻るわけにもいかないし、仕方がないので、ユナイテッド・シネマ金沢に遠征開始。無駄に高くつく交通費と1時間に1,2本というJRの超ゆったりダイヤに涙が止まりません。しかしこれも映画のためだ。ワタシのダメセンサーに出た「これは『天空の城ラピュタ』以来の正統派娯楽活劇(ボーイミーツガールもあるでよ)に違いない!」の高レベル反応を信じて!『時をかける少女』観ていないけど!いいのかそれ。

 で、田舎の大家族+ネット大混乱で人類の危機、みたいな本作を観たわけですが、とりあえず。

 あざとい、あざといよサマーウォーズ!

 お前絶対映画の中で3回は俺を泣かせようとしてるだろうサマーウォーズ!ひいばあちゃんの独白シーンで劇場内から鼻をすする音が......畜生、貴様ら簡単に涙腺直撃されてんじゃねえよひっくえぐえぐ。ラストバトルの元気玉展開とかありふれてるじゃんよ......ぶわっ(滂沱)。一般的にはアレな出来扱いの『ロボコップ3』ですら、警官たちが一人一人バッジを投げ捨てて市民レジスタンスに合流するシーンで決壊するワタシの涙腺に死角はなかった。あと、初恋のおじさんが現れた瞬間にヒロインに放置喰らう主人公の妙にリアルな描写別の意味で涙が止まりません。ヲヲヲ~!
 ちなみにちゃんと言っておくと、『サマーウォーズ』は感動(だけの)大作でもお涙ちょうだいの物語でもないです。本質はちゃーんと、

 素晴らしい娯楽活劇。

 つまりはわしの大好物だ!とにかく展開の緩急と演出がしっかりしてて片時たりとも飽きずに観れますです。涙を誘うシーンだって、それまでの話の内容の積み重ねとコントラストあってのものだしね。つうか、陣内家の大家族の皆様がみんないい意味で個性的すぎて困る。最初に公式サイトで登場人物確認したときには「これ全員描写するの無理だろ、つうか半分くらいは空気になるだろ」とか思ってたのに、実際の映画ではみんないい感じに存在感を放っててびっくり。反撃開始のシーケンスなんて、冷静に考えると無茶苦茶なんだけど陣内家の皆さんだと許せる不思議。あと、ビジュアルでは超ヒネた子に見えたゲームキングのカズマくんが、実際には意外と素直な子でお父さんは安心しました。
 そしてその陣内家のあおりを喰らって空気化寸前の主人公とヒロイン!特にヒロインの夏希は、途中で本当にフェードアウトするんじゃないかとドキドキでした。まあ最後は花札パワーメイクアップ!で鉄火場突入なんですが。主人公の健二さんは、序盤で面白顔芸を披露した後、要所要所を締めるもののこれといった見せ場もなく、数学に特異な才能を示すという設定が死んだまま本当に傍観者で終わるのでは......と思っていたら、ラストの陣内家最大の危機で遂に確変突入。ログイン妨害を筆算で片っ端からコードブレイクしていく健二さんマジパネぇッス。最後は絶望で筆が折れたと思いきや、実は逆に限界突破していたという必見のシーン。健二さん......立派になって......。栄おばあさま......貴方の目は確かでした......!ぶわっ。

 とにもかくにも、万人にお勧めできて、かつ質も保証できる娯楽活劇としてオススメでございますですよ。ワタシは何だか知らんがツボに入ってしまって困ってます(笑)。とりあえず下に、エヴァ新劇版前に観てフォーリンラブマシーン状態になった予告編張っときますね。これを見て惹かれるものがあればGOだ!でも公開劇場限られてるから、公開してる映画館が近くになるといいね......ぶわっ。



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