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グレッグ・ベア の作品 『ブラッド・ミュージック』 『天界の殺戮』 『女王天使』 『火星転移』 『凍月』 『斜線都市』 |
『斜線都市』 人体変容すら可能とするナノテクノロジーと、精神を人為的に安定させる処理・セラピーがもたらした理想社会に崩壊の兆しが見え始めた。セラピー受療者を襲う原因不明の退行現象、性産業界の大資本家の不審死、自意識を達成した唯一の量子論理思考体ジルに接触を求める、異質の思考体ロディ。それら全ての謎の鍵を握っているのは、巨大な霊廟オムパロス…。 この作品の見所は、何と言ってもその未来世界のイメージ。Yoxと呼ばれる全感覚接続メディア、霊廟の盗掘者が使用する美しくも不気味な軍事用ナノマシンなど、魅力的な描写が、複数の視点から語られる物語に自然に溶け込んでる。ジルとロディの思考体同士が意思疎通する場面は特に印象深いし、なにより、終盤明かされるロディのメインフレームの正体といったら!登場人物と共に物語の謎を追うもよし、ベアの紡ぎ出すイメージに酔うもよし。少しクセはあるかもしれないけれど、人それぞれに楽しめる一品。 …てな文章が、ワタシの記念すべき、bk1でのお仕事書評第1号の全文(爆)。まぁそれはそれ、基本的な感想は上に書いたとおりでゴザイマス。上巻の展開は、ベアには珍しくミステリー調で、遠未来的な世界描写と相まって、その後の展開にかなり期待をもたせる出来。所々で出てくるギミックもなかなか。個人的にはワーカーズIncのINDAが緊急警報を出すくだりがかなり好き。やっぱほら、絶対不可侵のはずだったシステムが侵入受けたりするっちゅうシチュエーションって…ねぇ(笑)? ただ、実は上の文章では故意に伏せてること(爆)があって、それは後半の展開について。いや、悪いってわけじゃないんだけど…なんつーか、盛り上がるのかな、盛り上がるのかな、と思わされつつも、割と淡々と話が進んでいった挙句、妙にぶっつり話が終わっちゃったような印象なんだよなぁ…。たぶんジャック・ギフィのパートのせいだろうなぁ…。このヒト、結局何しに出てきたんだろか。「これは前作に何か伏線があったのか!? そうなのか!?」と、わたしゃ『女王天使』を読み返すことまでしちゃいましたよ。ちなみに収穫ナシ(笑)。 でも、うるさいこと言わなければ、ベアの作品の中では素直に面白い部類の作品に入るんじゃないでしょうか。ミステリ仕立てなのはいい感じだし。後はワタシが「少しクセはあるかもしれないけれど」という一文に込めた深い思いを汲み取っていただけると幸いです(笑)。 追記。bk1の読者書評で「読んでいてかったるい」というのが付いてるのを見て思わず笑っちゃいましたよわたしゃ。大変正直な感想ですね(笑)。って、ワタシ的にはぜんぜん笑い事じゃないよな。とほほー。 |
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上巻を |
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