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仮想空間計画
 
ジェイムズ・P・ホーガン
『仮想空間計画』
大島 豊 訳
創元SF文庫・663-21
ISBN4-488-66321-4
920円

ジェイムズ・P・ホーガン
の作品

『星を継ぐもの』
『ガニメデの優しい巨人』
『巨人たちの星』
『創世紀機械』
『未来の二つの顔』
『断絶への航海』
『未来からのホットライン』
『造物主の掟』
『プロテウス・オペレーション』
『終局のエニグマ』
『内なる宇宙』
『マルチプレックス・マン』
『時間泥棒』
『インフィニティ・リミテッド』
『量子宇宙干渉機』
『造物主の選択』
『仮想空間計画』
『ミクロ・パーク』
『揺籃の星』


『仮想空間計画』

 ジョー・コリガンは、かつては神経接合を伴うバーチャルリアリティの開発にも携わった科学者った。が、その実験の過程で事故が起こり、記憶を失ってしまったため、現在は保護観察同然の扱いを受けている。少なくとも、コリガンは現在の自分の待遇の原因をそう聞かされていた。が、リリィという女性に出会った彼は、彼女からとんでもない話を聞かされる。自分たちはまだシステムに接続されており、この周囲の世界は全てそのシステムが紡ぎ出した幻影だというのだ!

 うーむ…。どうなんだろうな、コレは…。
 というのは、話のネタ自体は、ごくありがちなものに思えてしかたないから。なら同ネタを扱った作品にはどんなのがあるんだ、と言われると答えに窮するけど、さりとて、この作品独特のオリジナリティあふれるアイデア、とは言えないのも確か。っていうか、「これって『巨人たちの星』に出てくる知覚結合装置・パーセプトロンと同じネタ?」というツッコミをしてしまうと虚しくなってしまいます(笑)。うーむむむむ。
 さすがに技術的な話になるとホーガンの面目躍如、そういう部分は読んでるだけでわくわくしますです。ただ、全体としては、最近のホーガンらしく、展開が冗長(涙)。本編半ばまでは、ワタシですら「物語的に面白くなるのはいつなんだろなぁ」とか思いながらページを繰ってたですよ。でも、仮想空間か現実か区別がつかなくなってくる後半部分はなかなか面白いっす。ありがちだろうが何だろうが、自分の立ってるところが不確かなものだ、という感じは不安をかきたてるようでいい感じ。
 しかし…「量子宇宙干渉機」を読んだときにもちょっと思ったんだけど…やっぱりもうちょっとシェイプアップはできなかったのかなぁ。ワタシみたいなホーガン信者はいいんですよ、何だろうとありがたがって読むから(笑)。でも、今までホーガンを読んでなかった人が、この本を読んで「面白い!」と言ってくれるかどうかに関しては、わたしゃ正直言ってあんまり自信がない…。人によるとは思うけど。

 うーん、今回はやけに辛いなぁオレ。悪い作品じゃないんだけど。ただ、ホーガンをホーガンたらしめていた魔法が、だんだん薄れてきているようで不安ではある。

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