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999 シリーズ 『999 〜妖女たち〜』 『999 〜聖金曜日〜』 『999 〜狂犬の夏〜』 |
『999 〜聖金曜日〜』 シリーズ第2弾。参加作家は、『聖母の日』ははっきり言ってギャフンだったぞ(笑)、のF・ポール・ウィルスン、「ソーニャ・ブルー」シリーズが有名なナンシー・A・コリンズ、初めてこの名前を見たのはク・リトル・リトル関係だったような気がするラムジー・キャンベル、エドワード・リー、P・D・カセック、リック・ホータラ、ピーター・シュナイダー、エド・ゴーマン、ジーン・ウルフ、ホラーもいいけど下水道ジャックはどうするのさ、のエドワード・ブライアント、『スペアーズ』だの『ワン・オヴ・アス』だの映画原作向きの話しか心当たりのない(笑)マイケル・マーシャル・スミス、なんとあの『ランボー』の原作者だ、のデイヴィッド・マレル。 表題作、F・ポール・ウィルスン『聖金曜日』は…まぁ、いつものウィルスンですね(笑)。 ワタシの好みたるブラックユーモアの効いた作品としては、ナンシー・A・コリンズ『ナマズ娘のブルース』や、エドワード・リー『ICU』などがありますです。前者はなんだか日本むかしばなしのようなテイスト漂う寓話っぽい一品。後者は…まぁ、わたしゃ好きなんすよこういうのが。って、紹介になってないぞ…。ユーモアも行き過ぎると、ピーター・シュナイダーの『紛う方なき愚行』みたいになっちゃいますが。やりすぎ(笑)。 わりあい古典的で、かつ本来の意味でぞっとするホラーとしては、ラムジー・キャンベルの『ザ・エンターテイメント』なんかいかがでしょうか。抑え目の展開とじめじめした雰囲気がなかなかです。P・D・カセックの『墓』も短いながらも雰囲気のいい佳作。 マイケル・マーシャル・スミス『無理数の話』は…だれか、この作中に出てくる「デジタル・ルート」のからくりを説明してもらえませんか(笑)。カバラの数秘術かなんかですか。気になって作品の内容どころではありません(笑)。 この分冊で一番気に入ったのは、デイヴィッド・マレル『リオ・グランテ・ゴシック』。道路の真中に置いてある靴の謎は…。手堅い話も好きなわたくしとしてはイチオシの一品。 総合的にはちょっと中休みな気がしないでもないけど、それでもホラー好きなら読んでおきたい一冊。ランズデールやモンテルオーニが出てくる3冊目も楽しみ。 |
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