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キム・ニューマン の作品 『ドラキュラ紀元』 『ドラキュラ戦記』 『ドラキュラ崩御』 『ドラッケンフェルズ』 キム・ニューマン の短編を収録した作品 『999 〜妖女たち〜』 (『モスクワのモルグにおける死せるアメリクァ人』収録) |
『ドラッケンフェルズ』 存在を知って以来、欲しくて欲しくてしょーがなかった本だけど、今回、IOKAさんのご厚意により、晴れて実物を拝むことができました。感謝!角川、復刊せんかい! オストランド選帝候の子息オスバルトに率いられた一行は、さまざまな苦難の末、遂に大魔法使いドラッケンフェルズを滅ぼした!帝国の危機は救われ、ドラッケンフェルズにとどめを刺したオスバルトは、一躍、救国の英雄として名を轟かすこととなった…。 …それから25年。オスバルトの一行の一員として行動を共にした吸血鬼ジュヌビエーブは、人里離れた修道院でひっそりと暮らしていた。ドラッケンフェルズ討伐成功に伴う騒ぎに耐えられなかったからである。だが、そろそろ俗世が恋しくなってきたジュヌビエーブの元に、オスバルトからの使者がやってくる。オスバルトは、かつてのドラッケンフェルズ砦で、あの冒険の旅を再現する劇を企画しているというのだ。ジュヌビエーブは再びドラッケンフェルズ砦へと向かうことになるが、一方、その劇団には何やら暗雲が付きまとい始め…。 (ワタシ内部で)今をときめくキム・ニューマンが、ジャック・ヨーヴィル名義で物した作品。だから、世界設定は違うけれどもジュヌビエーブは一緒、と。『ドラキュラ紀元』世界のジュヌヴィエーヴはジュヌヴィエーヴ・サンドリン・ド・リール・デュドネだけど、こっちのジュヌビエーブはジュヌビエーブ・サンドリン・デュ・ポワント・デュ・ラク・デュードネで、年齢も違ったりしてるけどね。もっとも、こちらの話はウォーハンマーのテーブルトークRPGの世界観を元にした物語なので、それ以外の接点は何にもありませんが(笑)。 が、世界観が違おうとも、ジュヌヴィエーヴが違おうとも(笑)、この本を書いたのがキム・ニューマンであることは事実。書かれたのは『ドラキュラ紀元』をさかのぼること4年前だが、この頃から既にニューマン節は全開なのだった。細かいところまでさりげなく気を使った描写、誰も彼もが生き生きとしている登場人物、無理なく読者を物語に引き込んでいく語り口。派手さこそないかもしれないが、毎回こうした手堅い仕事ができる作家ってのはそうはないぞ。 さて、物語の方はというと、これまたニューマンが得意そうな群像劇。っていうか、わたしゃそれ以外を見たことがないですが(笑)。天才劇作家デドルフ・ジールックが実にいい味出してます。徐々に形をなしていく劇、背後でうごめく怪異。全ての裏に控えて糸を引いているのは誰だ!? やっぱ、うまいわ。安心して読めますですね。 さすがに本を掲げて「読めぇぇぇぇぇえ!」などと叫んで走り回ったりはしないけど、それでも、ニューマンの職人的手堅さが光る一品。さすがに普通の本屋には置いてないと思うけれど、もし古本屋で見かけたら迷わずゲット!損はさせませんぜ。 |
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