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吸血殲鬼ヴェドゴニア

『吸血殲鬼ヴェドゴニア』
対応環境:Windows95/98/Me
ジャンル:アドベンチャー
発売元:ニトロプラス
標準価格:8800円

関連リンク:
ニトロプラス
吸血殲鬼ヴェドゴニア公式ホームページ
つれづれなる電脳娯楽遊戯
ヴェドゴニア・ザ・ダークヒーロー

 いやー、『ToHeart』で冥府魔道に足を突っ込んでからこっち、いわゆる切な系のギャルゲー(つーかエロゲー)を好んで喰ってきたわたくしですが、『AIR』を最後に、ついにリバウンドが襲ってきたようで、なんちゅうか、もう単なる切な系はお腹いっぱいな気分のわたくし。最近ののワタシの遍歴(なんのだ)を辿ってみたらば、全成人男子必携(お子様はダメよ)の、鋼と硝煙とサイバー(死語)に満ち溢れた、エロゲーの皮をかぶったギブスン風味傑作ロボゲー『バルドバレット』とか、登場人物のミラクルヴォイスとアッパー極まりないテンションで腰が抜けるほど笑わせてくれた上にワタシは死に装束を身につけた東北美人にメロメロですごめんなさい、の『ぱられるはぁもに〜』とか、とにかくそんなのばっか。涙腺でエロゲーを考えていたあの頃はどこいったよ。

 しかーし、だがしかーし、そんな中でも、今も昔も変わらず待ちつづけていたゲームがひとつ。メーカーは、教会で銃突きつけあって3すくみとか、カウンタースナイプで終わってみたら長距離狙撃ライフルで3すくみとかの形式的なところから始まって、宿命の対決とか情感漂う銃撃戦とかいうエモーショナルな部分も含めて、1から10までジョン・ウーに毒されきった素晴らしすぎるデビュー作『ファントム』で衆目の度肝を抜いたニトロプラス。『ファントム』をプレイした当時、「お約束だからとりあえず入れてみました」程度のエロの一方で、戦闘描写にやたら力が入ってたり、ミッション前に無意味に銃器が選択できたり、メニュー画面がマン・ターゲットで、各項目を銃撃して選択できたり(しかも弾が切れると選択できなくなる(爆))といったどうでもいい部分への並々ならぬこだわりに、ワタシは大いに感動したものであった。そんなメーカーが作る作品のこと、次に来るゲームも十分期待できるというものである。
 おまけに、今度の作品のモチーフは「吸血鬼でバイオレンス」ときたもんだ。バケモノ万歳。バイオレンス最高。そもそもワタシは、

「俺は彼女の胸に手を重ねると、そのまま乳房を揉みしだいた。彼女のぬくもりが重ねた身体から伝わり、彼女の喘ぎ声が俺の耳朶を打つ。俺はさらに手を優しく動かしつづけ、彼女の吸い付くように柔らかい乳房、そして、俺の手のひらの中で硬くなった乳首の感触を楽しんだ…」

という描写よりも、

「俺は奴の頭に手をかけると、そのまま頭蓋骨を握りつぶした。奴の熱い血飛沫が俺の全身に降りかかり、奴の絶叫が俺の鼓膜を心地よく震わせる。俺はさらに奴の脳を握りつぶしつづけ、手にまとわりつく奴の血と脳漿、そして、指の間をずるりとすり抜けていく灰白質の感触を楽しんだ…」

という描写でにっこりするヒトなので吸血鬼でバイオレンスもウェルカム。おまけにデモCDの中身を見たら、相変わらず銃器バリバリだし、銃どころかエキセントリックな刃物類まで完備だし、あっちこっちに突起物の突き出したゴツいバイクはあるし、年端も行かないR・ドロシーみたいな娘さんがスレッジハンマー振り回してるしもう最高。
 というわけで、ワタシは通販開始と同時にこのゲームを即刻予約。一日千秋の思いで待ちつづけ、ついに届くや否や万事を放擲してプレイにとりかかりまくったのであった。
 そして、そのゲームの名は…。


吸血殲鬼
ヴェドゴニア
VJEDOGONIA

ある雨の夜、施設から「それ」が脱走した。
普通の高校生・伊藤惣太は不運にもその騒ぎに巻き込まれ…。
施設から逃げ出したのは、太古から生き延びてきたロードヴァンパイア。
その日を境に、彼の周りで起きる怪異、体の変調。
その晩の記憶がない。
自分はいったいどうなってしまったのだ?

吸血鬼を狩る鬼、ヴァンピルズィージャ=吸血殲鬼。
人と吸血鬼の境に位置し、死後に吸血鬼化する運命を背負った者、ヴェドゴニア。

その夜、一人の吸血殲鬼が誕生した。


 というわけで、今回のお題は、ニトロプラスの待望の新作、とりあえずプレイ前に映画『ブレイド』鑑賞と平野耕太『HELLSING』の読破は義務!『吸血殲鬼ヴェドゴニア』にございます。そりゃあもぅ待ちましたともさ。わたしゃ銃撃ドンパチは好きですが、バケモノ込みでドンパチはもっと好きだし(笑)。血じゃ肉じゃあ〜!! 酒池肉林じゃあ〜! それ違う(笑)。

 ストーリー内容はといえば、ロードヴァンパイアにちゅうちゅう吸われてしまい、謎の少女モーラとその相棒フリッツの吸血鬼ハンターコンビに助けられて一命をとりとめたものの、吸血鬼の一歩手前の存在=ヴェドゴニアな体質になってしまった主人公が、完全に吸血鬼化する前にマスターたるロードヴァンパイアを滅ぼすべく、そのヴェドゴニアの力を使って、ロードヴァンパイアを利用して陰謀をめぐらす秘密結社イノヴェルチと戦いを繰り広げる…ってこう書くとほとんど仮面ライダーそのままだけど、実際にはダークでシリアスでエグい仮面ライダーです。どう違うんだそれ。

 まぁとにもかくにも、とりあえず、このゲームの主役たる闇のヒーロー、
 ヴェドゴニア、良すぎ(笑)。
 半吸血鬼状態の主人公は、心身ともに絶体絶命になると身体に潜むヴァンパイアの力が覚醒、人でありながらヴァンパイアの力を振るう闇のヒーロー・ヴェドゴニアに変身して戦うのだ!わたしゃ表社会を正々堂々と渡っていけるような健全なヒーローよりも、変身するとケモノみたいになってしまう野獣まんまな野郎が好きなので、本作品のヴェドゴニアは、キャラ的には超・合格! とりあえず、ヴェドゴニアへの変身方法からして既に凄すぎでもうメロメロ。これからプレイする人達のために詳細は伏せますが、変身のためにはナイフが欠かせないとだけは言っておきませう。ヤだよこんな変身方法(笑)。おまけに、むやみに力を解放すると、筋力と身体の強度のバランスが崩れて自分を傷つけてしまう上、犬歯を抑制しないと吸血衝動が強すぎて正気を失ってしまうため、変身中はレザー製の拘束衣とチタン製の猿轡の装着が欠かせないという、人とバケモノの境界を歩む悲しきヒーロー・ヴェドゴニア。
 しかしそれはそれ、ひとたび変身してしまえば、人間の膂力を遥かに凌ぐ俺様なヴェドゴニアなので、戦闘中は「貴様だけはブッ殺す!」とか言いながら暴れまくるヴェドゴニア。敵がマシンガンを撃ってきたら、弾道を目で読んで弾幕の間隙に身体を滑り込ませ、懐に踏み込んで、銃剣が肉を裂いて骨を噛むわ爪が筋肉を裂いてぶちぶち音を立てるわ急所を抉って敵の体液を撒き散らすわと暴力の限りを尽くすヴェドゴニア。もはや「吸血鬼との近接戦闘は死を意味する」(by インテグラの父ちゃん)の世界である。
 ちなみにこのヴェドゴニア、使ってる武器がまたステキ。.454カスールを撃ち出す上に銃剣までついてるレイジングブル・マキシカスタムなんてのから始まって、ストックが斧と一体化していてそんなもん振り回したら銃身が曲がったりしないのかオイ、なショットガン、SPAS12改『挽肉屋(ミンチメーカー)』とか、3枚刃の風車手裏剣で切ってよし投げてよしの旋風の暴君(旋風のカリギュラ。イカす名前だね!)とか、名前を聞くだけでイケない気分になるイケないナイフ、サド公爵の愉悦とか、よく考えるとただの長刀だけどそれ以前に名前が狂おしすぎる聖者の絶叫(エリ=エリ=レマ=サバタクニ)とか、見てるだけでクラクラくるウェポンがてんこ盛り。しかし、メカ好きとしては、やはりヴェドゴニア専用バイク、
GSX-"Desmodus"
は外せないでしょう(笑)。マニュアル曰く「拘束機動戦術マシン」。なんだかよく分からんがすげぇカッコいいということだけは良く分かる(笑)。人間では乗りこなせないほどの出力を誇り、高圧水でタッピングされたチタンブレードを車体前後に搭載した走るギロチン。そんななので、ゲーム中、デスモドゥスの出てくるシーンは毎回、血みどろな頭文字Dっちゅうか、峠でターボブーストしながらチェイスしたり、敵ヴァンパイアを一撃でミンチにしたり、果ては装甲車2台相手に喧嘩売ったりとまるで別のゲームのような盛り上がりっぷり。あんまり盛り上がりすぎて、ラスト、ヴェドゴニアがデスモドゥスを捨てるときの台詞「あばよ、デスモドゥス。おまえは最高のマシンだったよ」で思わず泣きが入るわたくし。実はこのゲームの影の登場人物だったりなかったり。デスモドゥス最高!

 で、そんな凄まじい力と恵まれた武装を与えられた主人公が、一体どんな活躍を見せるのかというと…。

  • 人間に戻りたいので渋々吸血鬼ハンターたちに協力
  • 吸血鬼ハンターたちが敵拠点に侵入している間、周辺で適当に騒ぎを起こして陽動
  • 敵ヴァンパイアを誘い出しておいてヴェドゴニアに変身!そしてその間、安心して敵拠点探索に勤しむ吸血鬼ハンター
  • 敵ヴァンパイアを倒すものの正気を失いかけて「血ィ!血が欲しい!こいつの血が飲みてぇ!猿轡外せぇ!」と七転八倒
  • 猿轡外してもらって待望の鮮血ちゅーちゅーした後で、人間に戻って「俺は一体ナニをしてしまったんだ!?」と正気に戻って苦悶

 あれ〜(笑)?

 そんな行き当たりばったりな活躍を見せるヴェドゴニア&吸血鬼ハンターチームに対するは、改造ヴァンパイア・Vチューンドを擁する、世界的な秘密結社イノヴェルチ。っていうかショッカー。わたしゃてっきり、ルークとヤンのバレンタイン兄弟とか、トランプが武器の伊達男とか、とにかくそんな感じのヒトタチが敵になるものとばかり思っていたら、実際に主人公たちの前に立ちふさがるのは、サメ男とかカニ男とかタコ男とかクモ男とかコウモリ男とかゾウ男とかサソリ女とかカメ男とかそんなのばっか(笑)。なんでもVチューンドというのは、ヴァンパイアと動物をかけあわせて作り出された、さらに強力なヴァンパイアだそうです。でも怪人。ヴァンパイアだけあってやることは結構えげつなし。でも怪人。こいつらが出てきた瞬間、世界はステキな30分特撮物テイストに。砂利採石場で戦えば完璧だったのに(笑)。
 さらに、秘密結社には幹部クラスが付き物なので、イノヴェルチにもヴァンパイア三銃士なんてのがいます。催眠術を得意とする狡猾なナハツェーラー、一言ごとにエレキギターをかき鳴らすステキなメタル野郎ウピエル、ロードヴァンパイアに仕える誇り高き武人ギーラッハの三人。シナリオによってはヒロインよりもキャラが立ってしまうという強者っぷりを誇るこの三人を相手に、妙に影の薄いヴェドゴニアに勝ち目は!? って、なんの勝ち目だよ…。

 敵も味方もそんな奴らばっかなので、脚本担当が自ら言うように、キャラ立ちは見事なまでに戦闘力と比例。っていうかもっと言えば、

ラブではキャラは立たないけれど
バトルで死ぬほどキャラが立つ

 …という、とてもエロゲーとは思えない状態になっているのであった。素敵すぎる…。
 しかしそれはそれ、『ファントム』を作ったメーカーだけのことはあって、敵味方ともにそれぞれの想いを抱いてぶつかり合うという、情感と宿命あふれるテイストは健在。人とバケモノとの狭間での葛藤…という内容より、敵も味方も自分が生きるために殺すという雰囲気が見事な割り切れなさを醸し出していてなかなかです。吸血鬼ハンターを生業とするモーラ、主人公の幼馴染みの香織、ひそかに主人公に思いを寄せる同じ軽音楽部の弥沙子、そして主人公をヴェドゴニアにした張本人の、ロードヴァンパイアの少女リァノーン。さぁ、明日の朝日を拝めるのは誰だ?

モーラ
 主人公を助けた吸血鬼ハンターの少女。幼く小柄な外見とは裏腹に、スレッジハンマーでヴァンパイアを叩き潰しまくるという結構コワいお嬢ちゃん。当然そんな歳でヴァンパイア狩りをしているのには、それなりの悲しい過去があるのであり…。ヴァンパイア狩りのためなら手段を選ばない非情な相棒フリッツと組んでいる。ヴェドゴニア化した主人公をヴァンパイア狩りに利用しようとするフリッツに対して反対するが…。
 誰が何と言おうとワタシ内イメージは幼いジュヌヴィエーヴ・サンドリン・ド・リール・デュドネ(←キム・ニューマン『ドラキュラ紀元』を読もう)で固定のモーラ(笑)。まだろくろくゲーム内容も知らないうちから、R・ドロシーみたいな装いにスレッジハンマーという強烈なコントラストにワタシは既にノックアウト状態。ちなみにこのスレッジハンマーは、グリップを捻るとハンマーの打撃面から心臓を貫くための杭がイジェクトされるという、対ヴァンパイア仕様の特別製。「灰は灰に、塵は塵に!」と叫びながらヴァンパイアの心臓を一撃。ハンマーヘルはあってもヘブンはないと。
 そんな様子なので、キャラ的にはてっきり冷静そっけな系(なんじゃそりゃ)だと思っていたら、実はかなりの人情家の彼女。主人公はかなり心配してもらってるし、主人公の幼馴染みの香織に危険が及べば身辺警護を買って出る。その香織との関わりの中で、ひと時の安らぎを得、そして再び戦いに身を投じていくモーラの姿は泣かせますですね。
 …えーっと、で、他に何かあったっけ…(爆)。
 すいません、このゲーム、見事なまでにキャラ立ちは戦闘力と比例するけどシナリオの出来は戦闘力と反比例するっちゅう傾向がありまして、特にこのモーラシナリオではそれが顕著なのですわ(涙)。ああこんなにおいしい(何がだ)キャラなのに。というわけで、このシナリオを楽しむコツは、展開を、
デスペラード in ヴェドゴニア
だと割り切って楽しむことです(笑)。なんだかよく分からないけれどリァノーンを殺せば元に戻れると、よく分からないけどとにかく戦う主人公の前に、三銃士のウピエルはナイフ投げ殺し屋並みの世界新な早さでさっさと退場。主人公とモーラはマッハの速度で恋に落ちるし、クライマックスではモーラにゃ「に、兄さん!?」に匹敵するギャフンオチが待ってるぞ(笑)! いやあれ半分マジにデスペラードに対するオマージュかと思ったんですが。ワタシはゲラゲラ笑ってましたが普通の人は怒るよな、アレ(笑)。
 しかしまぁそれはそれ、エンディングは裏世界に生きることの悲しさ、割り切れなさが見事に出ていて実はかなりお気に入り。痛ましさ悲しさの中にも、明日に対する希望がひとつぶ。ところで、そのカッコ良すぎるポルシェ製軍用義手ください。わしに(笑)。

来栖 香織
 いつのまにやらカラテカ歴が付加されていた(笑)主人公の幼馴染み。そんだけ。
 っていうか、このシナリオはウピエルシナリオです(断言)。
 本来だったら幼馴染みで云々、という展開が常道であろうこのシナリオだが、そういう部分は最早結構どうでもよし。このシナリオの本筋は、ウピエルの忠実な下僕たる女吸血鬼ストリクスを軸とした、主人公とウピエルの宿命のドラマ也。女吸血鬼ストリクス…そう来たか!このネタ反則だよ!このストリクスのおかげで、モーラシナリオではただのメタル野郎のあんちゃんだった三銃士ウピエルが、このシナリオでは寂しく迷える狂犬のごとき魅力的な悪役に大変身。ララァを殺されてしまったシャア並み。やっぱこういう話は敵役が魅力的だと俄然引き立つやね。げに悲しきかなストリクス、げに悲しきかなウピエル。まさにヴェドゴニアならではの渋いシナリオでしたです。あー…香織?んー、どうでもいいや(笑)。

白柳 弥沙子
 主人公の属する軽音楽部の部員。引っ込み思案で大人しい性格。偶然にもヴェドゴニアと化した主人公と関わってしまい、イノヴェルチとの闘争に巻き込まれることに…。
 …という彼女のプロファイルは、このシナリオにおいてはまたしても結構どうでもよかったり。なぜならばこのシナリオ、テイストがモロに、
 千鶴さんシナリオ1周目 in ヴェドゴニア
 っていうか、
 リァノ〜ン(涙)!!
 そう、このシナリオ、中盤から「真のヒロイン登場Death!」と言わんばかりのリァノーンシナリオに大変身してしまうのである(爆)。2000年の時を生きてきた太古のロードヴァンパイア、リァノーン。しかしその真の姿は、はかない希望にすがって生きてきた大昔の少女であり…くうぅぅっ。しかも、主人公を吸血したのは他ならぬリァノーンなので、主人公が人間に戻るためにはリァノーンを殺さなければならないというこのジレンマ。この部分は他のシナリオでも同じなんだけど、このシナリオではリァノーンと主人公との関わりの深さが段違いなのでジレンマも段違い。っていうか、
 繁華街を彩る電飾を見て「街に雷神トールの力がみちあふれているのですね。素晴らしいです!」とか言うなよリァノーン!可愛すぎだよ!っていうか俺にこの娘は殺せないよ(爆)!
 主人公を助けるための死すら受け入れるリァノーン。うううううー。ところがどっこい、リァノーンの傍には、600年の長きに渡って彼女に仕えてきた忠実な騎士が控えていたのだ。そう、それがヴァンパイア三銃士の最後の一人、ギーラッハ。
 ギーラッハ、アンタ、カッコ良すぎ…。
 主君に絶対の忠誠を誓い、故に時に激しく葛藤し、そして最後は主人公とリァノーンとの間に立ちはだかる最大の壁となるギーラッハ。敵ながらその騎士道っぷりには非常に感服。まさに最後の敵にふさわしい貫禄っぷり。俺的敵役、超・合格!そして…。
 …一応は弥沙子シナリオなので、話は収まるべきところに収まってしまうのだった(涙)。でも、このエンディングもかなりいい感じ。一番ハッピーエンドなんじゃなかろか。そして、このエンディングを見てしまうと、EDソング『MOON TEARS』を平常心で聴けなくなってしまうという(笑)。これって、そういう歌だったのか…。

リァノーン
 2000年前から生き続けている太古のロードヴァンパイア。現在は昏睡状態のまま、イノヴェルチに監禁され実験台にされている。彼女が100年間の昏睡から覚めて逃げ出し、たまたま主人公の血を吸ってしまったことから物語は始まる…。
 というわけで、もはや言うまでもなく千鶴さんシナリオトゥルーinヴェドゴニア。ですが、シナリオ的にはエンディング以外はほとんど弥沙子シナリオと同じなので付け加えることは特にないです。っていうかリァノーンは幸せにするんじゃ〜、わしが幸せにするんじゃ〜(笑)!
 しかし、リァノーンルートで迎えるエンディングの、この美しさは特筆もの。絵的にということだけでなく何もかもが。静かに泣ける。永い時を生きるというのは、そういうことなのだ。


 というわけで、楽しみにしていた分はしっかりと楽しめましたです、ヴェドゴニア。『ファントム』と比べるとやや小粒だけど、大河ドラマ級のボリュームだった『ファントム』と比べると、90分映画テイストのコンパクトさを持った今回の『吸血殲鬼ヴェドゴニア』は結構好きなんですけど。ダークで、特撮ノリで、おまけにエモーショナルな部分もばっちりの、普通のブツとは一風変わったものをお求めのアナタにオススメ、ヴェドゴニア。ニトロプラスには、他では得がたいこの味を、いつまでも忘れないでいてもらいたいものでございますです。

 って、ニトロプラス既に次回作予告してるし…なになに、「Hello, world.」?……(ページ見る)。

 ………………(思考停止)。

 …………い、一体何があったんだニトロプラス…。っていうか、異色作2作でヒットを飛ばしておいてから王道ギャルゲーを作って大ブレイクするというパターンは、なんだかすげぇデジャヴを感じるんですが…(笑)。

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