つれづれなるわたくし ←まえのつれづれ | ↑いちらん | つぎのつれづれ→


『フロントミッション セカンド』
対応機種:プレイステーション
ジャンル:シミュレーションRPG
発売元:スクウェア

関連リンク:
スクウェア
つれづれなる電脳娯楽遊戯
フロミ暁に死す

 先程、我が家のテレビには、「1997 SQUARE」の表示が浮かんでいた。そう、総計54時間(ソフト側のカウントによる)に及ぶ死闘に、遂に幕が下りたのだ。フロントミッション2をクリアしたのだ。ついに。
 私はその画面のまま、しばらく待った。何も起きないことを確認すると、ゆっくりと手を伸ばし、プレステの電源を切った。黒いCD−ROMを取り出すと、それを静かにケースに戻し、カバーを閉める。そして、それをゆっくりと床に置くと、おもむろに足を振り上げ、ケースごと粉々になるまで踏みつぶした。
 なめとんのかコラぁっ(怒)!
 さすがに踏みつぶしはしなかったが、その衝動に駆られるほど、いやー久々にブチ切れた。わしがだなぁ、貴重なレポート書きの時間を潰してまで、いままでついてきてやったのはだなぁ、もしかしたら最後の方でなら、あの前作と同じような感動が待っているかもしれない、と一縷の望みをつないでいたからだぞぉ。それを、べたべたの予定調和で踏みにじったなあ。ええいわしの時間と金を返せぇ。怒。怒。

 …大変失礼しました。つい取り乱してしまいまして。
 さて、(一部の人間には)鳴り物入りで登場した「フロントミッション2」ですが、断言しましょう。これはクソゲーです。生まれてこの方、娯楽関係で私がクソと断定したのは、「無限アセンブラ」と「JM」だけですが、まさかこのカテゴリに敬愛するフロントミッションの続編を入れることになろうとは、夢にも思いませんでした。と同時に、わたしゃ自分の責任をひしひしと感じています。なぜならば私は、フロミ2が発売される前から、周囲の人間に買え買えと勧めまくってしまい、その影響かどうかは知らんが、何人かは実際に買ってしまったからです。ごめんなさいF田くんにM川くん。それにRS/Zくん。すべてはハフマンバカのこの私の不徳の致すところ。

 このゲームの最大の失敗は、プレイの快適さよりも見た目の派手さを取ってしまったことだろう。つまるところ、読み込みの異常な長さと、戦闘シーンのどうしようもない冗長さである。そりゃポリゴン使えば迫力があるのは認めよう。しかし、所詮、美人は三日見れば飽きるのである。戦闘の回数が重なるにつれ、徐々に一回の攻撃時間の長さが重くのしかかってくる。おまけに今回は、余計なNPCの戦闘まで延々見せられる面まである。気がつくと味方のターンだけで15分近くかかっていた、ということも珍しくはない。しかもしかも、今回は難易度まで上がっている。長い戦闘時間のストレスに耐えて、後少しというところまで進めたとき、知らなければ対処できない敵の増援に見舞われてゲームオーバーなったときの脱力感は筆舌に尽くしがたい。骨がある?おおそりゃ結構。ただし、ゲーム内容と関係ないところでのストレスとの相乗効果でできあがった骨のあるゲームなど、わたしゃごめんこうむる。
 それでもまだ、そこらへんはCD−ROMという媒体の読み込み時間の特性だ、と自分に言い聞かせてだましだましプレイを続けることは可能だ。ま、時間がなけりゃ中断セーブすりゃいいし(笑)。きっと、あの前作に匹敵する素晴らしいシナリオが、それを帳消しにしてくれるさ。
 …甘かった。
 そりゃ前作のシナリオだって、書籍媒体のそれと比べたら見劣りするかもしれないが、それでもあの二転三転のどんでん返しや、最後の締めくくり方は、ゲーム特有の感情移入効果と相まって、モーレツにこっちに迫ってきた。ロイドも、ドリスコルも、ただのゲームの駒ではなかった。単純なハッピーエンドでないことを歓迎しない向きもあるようだが、そんなこたぁわしゃ知らん(笑)。
 しかし、今回のストーリーの本筋は、一文で要約できてしまう。
「革命騒ぎに巻き込まれた兵士たちが、金満武器商人のおやじに率いられ、国を舞台とした壮大な親子喧嘩を繰り広げる物語である」
 違うのか?
 どうも、「ヴェンがどこそこに現れたぞ〜、倒しに行くぞ〜」の繰り返しばかりしているような気がするのだが。最後の方はさすがにその繰り返しにも飽きた。なんか背後で、フェンリルがどうとかいう話もあったようだが、前作のBデバイスに比べるとまるで存在感なし。ちなみに、フェンリルが発動する終盤の1ステージは、このゲームの中でも最悪の部類に入ります。ダークギースだって、もうちょっと前面に出していれば、ストーリーのいいスパイスになっただろうに。出てくる登場人物もどうも薄っぺらだしねえ。アッシュ存在感薄すぎ。なぜ皆にああも頼られるのか(笑)。

 フロントミッションとヴァンツァーの名前以外にはまるで共通項のない「ガンハザード」(笑)ならともかく、正当な続編として、この出来はとうてい容認しがたいぞ。終盤までわしを駆り立てていたのは、前作の威光にほかならない。されど、最終面でのあまりの盛り上がらなさに、ついにブチ切れたというわけで。可愛さ余って憎さ百倍。とりあえず、2周目の予定はまだ立っていない。私の中で、スクウェアの株はいま、暴落している。スクウェアの映画指向の演出が、片っ端から裏目に出ていたゲームであったことよ。

 ああ、これでもうフロントミッションオルタナティブに頼るほかないのか。ハフマン魂は君が受け継いでくれ。頼んだぞ。って、まだ懲りてないのかオレ。

←まえのつれづれ | ↑いちらん | つぎのつれづれ→
『暴走野郎』トップページへ