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コンタクト

『コンタクト』
監督:
ロバート・ゼメキス

キャスト:
ジョディ・フォスター
マシュー・マコノヒー
ジョン・ハート
ジェイムズ・ウッズ
トム・スケリット
デイビット・モース
ウィリアム・フィシュナー
ロブ・ロウ
アンジェラ・バセット

フィフス・エレメント

『フィフス・エレメント』
監督:
リュック・ベッソン

キャスト:
ブルース・ウィリス
ゲイリー・オールドマン
ミラ・ジョヴォヴィッチ
イアン・ホルム
クリス・タッカー
リューク・ペリー
ブライオン・ジェームズ
ティニー・リスターJr.
リー・エバンス
トリッキー

つれづれなる最近見た映像文化
第5要素と接触

 さる9月19日、私はある暴挙を決心をした。
 「今日金曜日で平日だし、映画館もそれほど混まないだろうから、前々からみたいと思っていたコンタクトとフィフス・エレメント、今日一日でケリを付けてやるぜ!」
 またしても安直きわまりない思考回路である。しかもこの思考回路には、先のことを考えるという動作がすっぽりと抜け落ちている。なぜならば、3日後の月曜日には、期末テストの科目が2つ(うち1つは必須科目)待ちかまえているからだ(爆)。将来のかかった(おおげさ)テスト勉強を放り出して映画なぞを見に行く、これを暴挙と言わずしてなんと言おうか。
 などということを当日はつゆほども考えず、私はおめかしをするといそいそ映画館のある名古屋駅近辺にくりだしたのだった。
 まず、朝10時上映開始の「コンタクト」の映画館へ。ロバート・ゼメキス監督、ジョディ・フォスター主演。ロバート・ゼメキス。初めて「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の1を見たときには、こりゃおもろい映画を撮れるいい監督が出てきたわい、と小躍りしていた。ほんと面白かったもんなあ、1は。しっかし、まさかアレが後にシリーズ展開するとは当時思っていなかったのだった。個人的には、2、3はパーペキな蛇足だと思っとります。1でいさぎよく終わらせときゃあ綺麗にまとまったのに。でも、もしかして面白いんじゃないかとあだな期待を背負って見に行った3で、同時上映として、あの俺的究極傑作怪獣映画「トレマーズ」と出会えたので、その点ではまあよしとする。
 話がずれた。
 ともかく、バック・トゥ・ザ・フューチャーの2、3で私のゼメキス監督への評価は急落。「永遠に美しく」で、私の「期待させといて大スカな作品撮る監督」ランキングの殿堂入りを果たしたのだった。だから、「フォレスト・ガンプ」も当初は見る気はなかった。後で見る機会に恵まれたが、たしかにグッとくるものはあったものの、いかにも「感動させます!」的な作りがどーもね、という印象しか持たなかった。ちなみに、妹がこいつの原作を読んだのだが、妹によると、原作は映画に輪をかけてヘンな話らしい。
 どんどん話がずれていってるので、ここらで戻そう。で、今回コンタクトを監督したゼメキスだが、私、映画が終わってパンフレットを買って読むまで、彼が監督していることをすっかり忘れてました。つうか、「ほー、主役はジョディ・フォスターか、ほんほんほん」と、そっちにばかり気が行っていて、監督をチェックするのを完全に失念していたのだった。ゼメキスをこき下ろした前2段落の文の立場って一体…。
 いい加減本編の感想の方に移ろう。
 結論から言いましょう。二重マル。ひっさしぶりに、金を払って損はしなかったと心から思える映画を観ました。落ち着いた基調の、良質SF映画です。考えてみれば、いろんな作品で使われて手垢の付いたSETIネタであるが、すべてはこの映画の原作のカール・セーガンが大元だ。そのSETI生みの親(って言っていいのかな)の作品を、ゼメキス以下のスタッフがすんばらしい作品に仕上げてくれました。ゼメキス名誉挽回。主人公のエリーが宇宙からの信号をとらえた時とか、ポッド射出までの過程とかなんて、ほんとに興奮する。さらには、本当に宇宙からのメッセージを受け取ったら世界はどんな反応をするか、という興味深い事柄についても、段階を踏んでリアルに描かれている。「宇宙人と出会う人間に、神への信仰は必要か否か」という問いかけが作中でたびたびなされるが、科学と宗教が真っ向からぶつかる話題だけに、重く、作品に真実味を与える重要な問いかけとなっている。最後の「コンタクト」にも賛否両論あるだろうが、下手に宇宙人出すより、作品的には非常に効果的だと思う。全く、心に残るいい作品でした。
 さて、真面目に語るのはこれくらいにするぞ。あれほど近未来社会をリアルに描きだしたスタッフも、ニホンジンだけはリアルに描けなかったようです。お話の成り行き上、舞台が日本に飛ぶのですが、やっぱりこの映画でも日本人はよくわかんない東洋人扱い。なんで向こうの映画で日本人を出すと、例外なく漢民族系で、不気味に落ち着いてて、流派不明の拳法を使いこなし、必ずお辞儀をするんだ?いや、この映画では拳法はしないけど(笑)。でも、エリーがポッドに乗り込むシーンで、後ろにひかえていた二人の男はマジで日本人のアイデンティティ崩壊。なんだあの格好は。こわいっす。それからジョディ・フォスターの相手役をつとめたマシュー・マコノヒー!私の目から見ると、アンタはなんか不気味だ。作中の彼を見ている間ずーっと、なぜかバットマン・リターンズでのクリストファー・ウォーケンが重なってしょうがなかった。うぐぐ、こわいよう。なぜだか自分でもわかんないんだけど。

 さてさて、「コンタクト」を見終わって既に満足感いっぱいの私だが、初心貫徹、今度は「フィフス・エレメント」を見に行かねばならない。既に期末テストは投げているとしか思えない。

 はじめに、一言だけ言わせてね。フィフス・エレメントは、コンタクトの後に見てはいけません。コンタクトの科学的現実思考の余韻を引きずったまま、フィフス・エレメントを見ると一気に脳味噌がふにゃふにゃになります。冒頭で、いきなり考古学者(いちおう学者)が「火、水、風、土とあと一つのエレメントが、この世を救うのです!」と興奮しているのを見て、思わずひっくり返りそうになってしまいました。あんた、一応20世紀の学問の徒が、プラトンに逆戻りしたらマズイっしょ(笑)。
 さて、「フィフス・エレメント」だが、こちらの監督はリュック・ベッソン…「レオン」!ああよかったねえ、レオンは。冷静に考えたらマンガ以外の何物でもない話だが、いや実によかった。間違いなく5本の指に入る映画だ。3本指まで減らしたら、「デーヴ」「パルプ・フィクション」「トレマーズ」だけど(爆)。さて今回、どう出るか!?
 話が死ぬほど安っぽい〜(笑)。
 いや、こんなシワなし娯楽大作にストーリーを求めるのもお門違いだが、にしても安すぎるぞ、ストーリー。なんか一昔前のファミコンのしけたRPGの物語設定。もしこれが5年前の映画で、しかもリュック・ベッソンでなかったら、トータル・リコール以下の箸にも棒にもかからない駄作になっていたような気がする。この作品にしたって、あからさまに死ぬほど金をかけたCGIがなかったら、どうなっていたか分からんぞ。パンフレットによると、リュック・ベッソンいわく「23世紀は未来の世界ではあるけれど、20世紀の生活の延長線上になければならないはず。今の僕たちの暮らしが23世紀のベースになっていなきゃ行けないと思うんだ」、また「今の僕たちから見ても違和感のない23世紀という未来を構築したかった」とも。まったくもってその通りだと思うが、あんた、本当にそう思ってこの映画作ったんか?
 つーわけで、これはあのリュック・ベッソンが撮ったとは思えないシワなし娯楽大作。ほんっっとに単純な話なので、これはもう素直に映像と勢いを楽しみましょう。前半のテンポははっきり言ってノロいけど、個々のシーンで見れば、光る部分はたくさんあります。とくに、異星人の歌うオペラ「ザ・ディーヴァ・ソング」にのせてリールーが格闘するシーンは素晴らしくかっこいいです。しかし、一つだけつっこませてくれ。歌姫さん、腹一発撃たれたくらいであっさり絶命してしまうあなたが、どうやって4つの石を腹に入れたんだ?どうやって出すつもりだったんだ?それに、40年くらい前の、手塚マンガの未来社会に出てきそうな、わけのわからんあのコスチュームの数々は一体…。
 結局、それなりに面白いけど、断じて2度見る気にはなれない映画でした。やっぱ、「コンタクト」のあとでこれはキツかった。それにしても、あの「レオン」の静かな感動をどこに置き忘れてきたんだ、ベッソン。

 はあ、はあ、こんな文でも書くのに2時間近くかかってる…テスト勉強は…もうダメ(オイオイ)…。教訓、僕みたいに、アリさんみたいになっちゃダメよ。キリギリスになろうね(涙)。

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